05.

 ベーレント家のグランドピアノを囲った面々は、思えば不思議な取り合わせであった。
 そもそもの家人であるマナはともかく、普段は貧民街をうろつく老人と子供、街角で怪しげな骨董屋を営む謎の娘、そしてその骨董屋に飾られた人形――。一体どういう集まりなのかと誰もが訝しんで無理はない。
 しかし少なくとも老人――フォルクは決して自らベーレント家に足を運びたがった訳ではなかった。むしろリアンに拝み倒されて仕方なく、といったところである。足腰が随分弱っていたため、付き添いとして少年ソトを供に連れた。貧民街で会った時とは異なり二人とも小綺麗な格好をしていたので、ベーレント家においてもそれほど浮いてしまうことはなかった。
 少女の人形ことゾメニまで連れられたのは、本人の強い要望によるものである。貧民街から戻ったリアンが事の顛末を報告したところ、ならば次回は己も連れていけと喚(わめ)き散らしたのだ。ゾメニはどうやら音楽に深い関心がある様子、何より埃っぽい部屋に閉じこめられているのに心底嫌気がさしたらしい、たまには要望を聞き入れてやらねば腐ってしまう。そこで仕方なくリアンがここまで抱えてやってきたというわけだった。
「わざわざ我が家まで足を運んでいただきありがとうございました。ケストナー様を巻き込んでしまって大変申し訳なく思っています」
 マナはフォルクに向かって礼儀正しく頭を下げた。隣のソトにも優しく微笑んでみせる。浮浪者同然の二人に礼を失しないその態度は、まだ年若い令嬢とは思えぬほど立派であった。フォルクも少し驚いたように、しかし次には安心したように微笑みを返してマナの言葉に応える。
「巻き込まれたなどと思っていませんよ。もともと私は知っていました……祖父たちの間にあった真実を。そして、あなたのおじいさんもね。だから私たちには必然だったのかもしれません、今度のことは。逆にあなたにとってこそ非常な重荷でしょう。家族を二人も失った上に、今日は……」
 マナは静かに首を振った。そして揺るがぬ瞳で真っ直ぐフォルクを見上げる。
「未熟ではありますが、私もベーレント家の一員です。確かに祖父や兄のことは辛いですけれど、今日この場に立ち会えたことはとても光栄に思っているんです。今日は、よろしくお願いします」
 部屋の空気が引き締まった。リアンは抱えていた楽譜をピアノにそっと立てかける。――未完成のまま眠り続けていた、呪いの連弾譜だ。
「じゃあ、さっそく始めましょう。もちろん皆分かってるとは思うけど、今日はこの楽譜を『完成』させるために集まってもらったの。もともとこの楽譜は、盗作事件の真実をただ一人知っていたハインツ=ベーレントが、赦しを請うために作り始めた作品だった。だけどハインツの中に巣食っていた後悔の念やら自己嫌悪やらが余りに深くて、知らずこの曲にそうした思いが注ぎ込まれてしまったのね。その上、作品は完成しないままハインツは亡くなってしまった。『未完成』というのは最もやっかいな状態よ。歪(ひず)みを一番生み出しやすい不安定な状態……。そのためにこの楽譜はハインツも望まぬ力を持ってしまった」
 リアンがそこまで告げると、マナは唇をかんで俯いた。
「ハインツは、ただ赦されたかった。神に、自分に、そして誰よりもフーゴ=ケストナーに……。その願いは叶うことなく時は流れてしまったけれど、百年という年月を経た今。――フォルクさん、あなたは、『赦す』と言ってくれた」
 そっと目を向けると、穏やかな瞳のフォルクと視線がぶつかる。マナも戸惑いながらリアンとフォルクの様子を見やった。そして悲しげだが凛とした笑みを浮かべ、顔を上げた。
「だから今日、フーゴの子孫であるフォルクさん、そしてハインツの子孫であるマナさんの力でこの作品を『完成』させてもらうわ。連弾曲の第二奏者パートを、作り上げる」
「はい」
「……必ず」
 二人はしっかりと頷いた。
「相手は『この世ならざるもの』。ヘタをすればあなた達二人も呪いを受けて命を落としてしまうかもしれないわ。だけど――この楽譜を浄化することができるとすれば、それはあなた達二人しかいないの」
「リアンさん、大丈夫です。これは私が自分で選んだことですから。どんな結末が待っていても受け入れる心の準備はできています」
 マナの言葉にフォルクも頷き、先を引き継ぐ。
「それでは――始めましょう」

 リアンは少年ソトと人形ゾメニを連れて裏庭のベンチに腰かけた。
 しばらくはマナとフォルクの様子を見守っていたリアンだったが、どんどん強くなる二人の気迫を前に居場所を見失ってしまったのだ。これが何かを創り出す者の集中力か、とリアンは内心で舌を巻いた。側で眺めていても二人の気を散らすだけだと判断し、その場を離れることにしたのである。
 手持ち無沙汰になったリアンは隣で大人しく腰掛けている少年に目を向けた。
「……ソト、だっけ」
 呼ばれた少年はちらと視線だけを寄越して先を促す。
「今日、ずっと静かにフォルクさんのこと支えてあげてたわね。全然分からない話でつまらなかったでしょう?」
 ソトは束の間リアンに向けていた視線をまた正面に戻すと、しばし押し黙った。
「そりゃあ」
 落ち着いた静かな声だ。
「俺にはむずかしすぎる話だったよ。よく分かんなかった。でも、フォルクさんがすごくやる気出してるっていうのは伝わってきたよ。きっとすごいことが起きると思う。ただ俺は、それに関しては力になれないから、大人しくしてるのが一番いいんだ」
 その大人びた物言いに、リアンはくすりと笑った。
「あんたって、なかなかイイ男ね。気に入ったわ。どう、もう少し大きくなったらうちで働かない?」
「お前の店?って、あのほこりとガラクタだらけのうす汚いとこ?ゼッタイやだね」
「言いたい放題言ってくれるわね。あんたの家だって大して変わらないじゃない」
「変わるよ。うちには立派なピアノと、それを奏でるフォルクさんがいる。そっちにはあやしい人形と、それを抱えるあやしい女がいるだけだろ。全然ちがう」
 おそらく「あやしい人形」と自覚しているゾメニが、リアンの腕の中でただならぬオーラをまとった。しかし今は昼間であるから、全く以って何の脅しにもなっていない。
「それじゃ、ソトはどうするつもり?大きくなったら」
「そんなのまだ分かんないよ。フォルクさんに恩返ししたいなって、思うけど。どうすればいいのかとかは、考え中」
「考え中、か」
 リアンはふと空を見上げた。高く澄んだ青空がどこまでも広がっている。この少年の未来もまた、あの空のように無限の可能性を秘めているのであろう。しかし一方で、音楽という姿無き宝石に惹かれ、縛られてしまった者達もいる。フーゴ、ハインツ。フォルクにマナ。そう思うとこの世の不思議を考えずにはいられない。どこまでが運命で、どこからが彼らの意志だったのか――。

 それから更に時間が流れた。
 日が暮れても一向にピアノ部屋から出てこないマナたちを待ちきれず、リアンとソト(そしてゾメニ)は密かに様子をうかがうことにした。扉から洩れ聞こえるピアノの音が同じフレーズを何度も繰り返している。もう作業も大詰めだ、とリアンは察した。
(ハインツ。あなたが全てを費やした幻の曲が、百年の時を経て今完成しようとしているわ。もう……誰の命も奪ったり、しないでしょう?)
 その刹那、リアンの問いに答えるかの如く、「宵迎えの鐘」が厳かに鳴り響いた。
 そして――、
「フォルクさん!」
 どん、と大きく鈍い音がした。続くマナの叫び声。リアンとソトはもたれていた廊下の壁から身を起こし、急ぎ部屋の扉を開けた。
「何があったの!」
「リ、リアンさん、フォルクさんがっ」
 見れば、フォルクが地面に倒れこんでぴくりとも動かない。部屋の明かりは少なくはっきりとは見えないが、その顔色は土のように黒かった。長時間に渡る演奏で無理が過ぎたのか、それとも――。
 リアンはすぐさま駆け寄りフォルクの手首に指を当てた。
「……大丈夫、脈はあるわ」
「ま、まさか。またこの楽譜のせいで?どうして、どうしてなの。一体何人の命を奪えば気が済むというの?嫌よ、もう誰も、連れて行かないでっ」
「マナ!落ち着いて。とにかく誰か人を呼んできてちょうだい」
「……いえ、大丈夫です。申し訳ない……」
 その時、リアンの腕の中から細い声が割って入った。フォルクが意識を取り戻したのである。うっすらと開かれた瞳はやや空ろだったが、正気を失っている様子はなかった。
「ただ、一杯、水を……」
 弾かれたようにソトが立ち上がり、部屋の机に据えていた水差しから水を注いでフォルクへ手渡した。フォルクは危なげな手つきでゆっくりと水を口に含む。ごくん、と喉を通る水の音。固唾を呑んで見守っていたリアン達は、少しずつフォルクの顔色が戻ってきているのを確認して息をついた。
「フォルクさん、大丈夫?」
 心配げに顔をのぞきこむソト。その頭をフォルクは優しく撫でたが、どう見ても「大丈夫」と手放しに安心することはできない様子だ。
「ご迷惑をお掛けしました……。老いというのは、やっかいなものですな。この大事な時に、倒れてしまうとは。さあ、あと少しで曲は完成です。続けましょう。あと、少しなのですから……」
「何を言っているんですか!無理です、そのお身体では!」
 マナが悲鳴にも近い声でフォルクをたしなめた。
「とにかく今は休みましょう。もっと落ち着かれてから再開すればいいのですから。ねえ、リアンさん?」
「……そうね」
 言いながらも、リアンの返事は歯切れの悪いものとなった。リアンとてフォルクに無理をさせたいわけではない。しかしもう「時間」は迫っている。先ほど「宵迎えの鐘」が鳴った。ということは、楽譜はその忌まわしい力を取り戻したということだ。まだ作品は完成されていない。つまり、いつマナ達の命を奪ってもおかしくないのである。だから一刻も早く楽譜を完成させてしまいたいというのがリアンの正直な気持ちだった。
「時間がない。そうでしょう、リアンさん?」
 フォルクが思いのほか鋭い声で告げた。リアンは言葉を返せない。時間がない。その通りだ。だがしかし――。

 ゆらり、と蝋燭の明かりが奇妙に揺れた。

 その瞬間に気がついたのはリアンだけだった。部屋にいくつか備えてある明かりがいっせいに揺らいだのだ。同時にリアンたちの影も僅かに揺れる。リアンははっとして顔を上げた。そのリアンの様子に気づいた面々も、眉根を寄せてリアンの視線の先を追う。
 誰もいない。……はずだった。しかし部屋の隅に、一人の男性が立っていた。上背のある男で、何があったのかと問いたくなるほど呆然とした表情を浮かべている。その表情の向こうに、後ろの本棚が透けて見えた。――人間じゃない。リアンは素早く振り返った。そこに、もう一人。どこか悲しげな目をした男がやはり同じように佇んでいる。
 なんという光景だろう。リアン達は呆気に取られて言葉も出なかった。マナなどは余りのことに全身を戦慄(わなな)かせている。
 男達はそんな面々などまるで見えていないかのように、互いの顔をまじまじと見つめ合っていた。彼らもまた「なんという光景」と驚きに身を染めていたのだろうか。
 そんな中で先に動いたのは、悲しげな目をした男の方だった。一歩足を踏み出す。すると呆然とした男がびくりと身体を強張らせ、一歩後ずさった。悲しげな目の男――おそらくフーゴ――は構わず、ゆったりとした足取りでピアノのところまで歩み寄ってくる。リアンたちの目の前を通りすぎたが、フーゴはまるで彼女たちに注意を払わなかった。
 一方の男――ハインツ――はしばらく本棚の側に佇んだままだったが、やがて覚悟ができたというように、同じくピアノへと歩み寄った。 
 着席。二人は終始無言のままだった。
 ゆっくりと鍵盤に手を添える。その一瞬、不思議な沈黙が辺りを包んだ。

 そして――繊細な高音が、しっとりと部屋に響き渡った。フーゴだ。緩やかな旋律が、この上ない透明感と共に聴く者を包み込んでいく。それは朝日を反射する水面(みなも)に手を差し込んで、そっと水を掬い上げた煌めきのよう。そして同時に、その手から零れていく透き通った雫たちの儚さを思い起こさせた。やがて高音のパッセージへ。少しずつ低音も入り込んでくる。ハインツだ。少し早く、そしてますます繊細に。それが一気に低音へ流れていくと、そのまま転調。表面をさらっていただけの心地よさから、不意に心を丸ごと持っていかれたような大胆なフレーズへ。それも一瞬のことで、再び高音の繊細な旋律が空気を支配していくと、どこか危うく頼りなげになった。そこへすかさず入る低音の穏やかな調べ。
(あ……なんだかすごく、安心できる)
 リアンは大きく息を吸い込んで、また吐き出した。
(すごい……、すごい曲だわ。綺麗だけど、それだけじゃない。絶妙な低音部……こういうことだったんだ)
 もしハインツがいなかったら。フーゴだけでこの曲を演奏していたら。それはそれで美しいメロディーになっただろう。しかし今は、それとは比べるべくもないほど何もかもが美しい。
 そして問題のフレーズがやってきた。先ほどマナとフォルクが何度も繰り返し弾いていた一節だ。ここから先にはもう、道はない。彼らの中に描かれているのは、果たしてどんな世界なのか。
 やがて曲は壮大な物語を奏で始めた。何故だか分からないけれど、知っているような気がする――この物語を。懐かしく、切なく、そして優しい。誰しもの心に眠る遠い昔の物語――。水の戯れだけではない。草木の揺らめき、風の音、遠い空、彼方の情景……全てが心に迫ってくる。言葉でも絵でも表せない、果てしない世界。そして……。
 リアンは閉じていた瞳をそっと開いた。
 最後の和音が静かに鳴り響いたあと、そのピアノにはもう誰の姿も無いのだった。主のいない二つの椅子。リアンは堪らなく切なくなった。隣のマナは涙を流していた。とめどなく溢れて滴っていく涙の雫がまた切なさを誘う。フォルクも目を閉じたまま微動だにしなかった。深い呼吸をゆっくりと繰り返し、自分に迫り来る衝撃を受け止めようとしている。ソトはやはり呆然としていた。今起こったことを、まだ理解できていないようだった。
「……終わったな」
 そんな中いち早く立ち直ったのは少女の人形ことゾメニパリオンである。無機質だが、どこか感慨深げな声で感想を述べた。
「素晴らしい演奏だった。今日ここへ足を運んだだけの甲斐はある」
「……運んだのは、私でしょう」
 続いてリアンもどうにか言葉を発することが出来た。人形が喋っているという怪奇現象に気づいた他の三人もゆっくりとゾメニへ視線を移す。ちなみにゾメニは、倒れたフォルクに駆け寄ったリアンが放り出したせいで床に転がっていたのであるが。
「こんな、こんな。なんて素晴らしいの」
 マナは言葉を詰まらせながら呟いた。
「ずっと帰りたかった場所へ帰っていた気がする。遠い世界に吸い込まれそうになって……」
「私もです。本当に素晴らしい曲だった」
 フォルクはマナより幾分か落ち着いていたが、それでもやはり心に迫るものに支配されていた。
 ただ一人言葉を無くしていたソトが、不意に呟く。
「……それで、なんでこの人形、しゃべってんの?」
 その場の全員が、はたと顔を見合わせた。リアンは思わずぷっと噴き出す。そしてリアンの微笑みに安心したのか、他の者たちも少しずつ笑顔を取り戻した。
「まあ、何はともあれ」
 リアンは皆を見渡し、最後に楽譜を真っ直ぐ見つめた。
「これでこの曲は『完成』ね」

 ポロン、ポロンと華奢な音が部屋に響く。
 リアンは骨董屋のソファに身を沈め、気だるげな様子でその音色に聞き入っていた。手には、小さなオルゴール。ゆっくりとたどたどしく流れていく旋律は、さすがにあの連弾曲には及ばない。
「でも、音楽ってやっぱりいいものよね」
 リアンは独り言ちた。今は陽射しも明るい昼下がりのため、ゾメニが言葉を返すこともない。しかしそれでもよかった。今はただ、オルゴールの音色だけが心地よい。
 音楽鑑賞は、あの晩以来リアンの趣味となっていた。と言ってもそれほど大掛かりなものではない。骨董屋に保管されていた――より端的に言えば、転がっていた――オルゴールを鳴らして、ぼんやりと聴き入る程度である。
 それではそのきっかけとなった例の楽譜はというと、結局マナが預かることになった。ハインツの想いが色濃く反映された作品であるからには、その生家で保管するのが自然だろうというのがリアンやフォルクの見解だ。マナは初めこそ固辞したが、リアン達では満足に楽譜を保管できないと諭され、最後には頷いた。楽譜はハインツの心情を酌んで公開しないことになった。
 フォルクの体調もすぐに回復したらしい。その旨をしたためた手紙を携え、ソトがここまでやってきた。近頃ではフォルクとマナが手紙のやりとりを始めたようで、それを運ぶのがソトの役目になっているのだという。なかなか仕立てのいい服を着込んでいたので聞いてみれば、マナが兄のお下がりを何着もプレゼントしてくれたのだそうだ。この服なら街中どこを歩いていても嫌な顔で見られない、とソトはご機嫌だ。
 マナは、「盗作者」のレッテルを貼られたケストナー家の汚名をそそごうと奮闘している。無実の罪で未来永劫まで罰を受け続けねばならない不条理を、一番許せないのはマナだった。フォルクなどはその日陰暮らしに馴染んでしまってもはや躍起になることもないと考えていたようだが、マナの情熱にはやや圧され気味のようだ。ソトの将来を考えると、またそれも大切なことと近頃は前向きに考え始めたようである。
(皆、前を向いて進み始めたわけなのね)
 さあ、次は私の番かしら、とリアンはアンティークオルゴールの音色に耳を傾けながらそう思った。
 その時ちょうど、軽快とは言いがたい音で扉の鐘が響き渡る。見ると、ちょうど自衛団の帽子を脱いでセシルが部屋に入ってくるところだった。
「……いらっしゃい」
 全く以ってやる気のない挨拶に、セシルはむっと眉根を寄せる。
「なにやってんだ、だらしない格好でオルゴールなんかいじって。隠居したばあさんそのものだな」
「第一声から失礼なやつね」
「お前の第一声もある意味失礼だったけどな」
「で、何の用なのよ」
「お前にちょっと見てもらいたい『もの』が……って、オルゴールいじりながら依頼人の話を聞くな」
「いいじゃないの。素敵な音楽だと思わない?」
 リアンはどこか夢見心地な声で囁いた。
 この儚げな旋律には、どんな物語が眠っているのだろう……。